お知らせ
information
会長挨拶
message
「歴史を学び、国を愛し、ロータリーを語ろう」
「修身(しゅうしん)斉家(せいか)治国(ちこく)平(へい)天下(てんか)」(出典 中国の四書五経の一つ『大学』より)
平たく言えば、家庭を平穏に保っていない人間が会社経営や天下国家のことを語る資格はないという意味です。つまり、自分の家族、生まれ育った郷土、国を愛していない者が他国や他人を愛するというのは欺瞞であります。
現在ロシアのウクライナ侵略は未だ見通しがたちません。加えてハマスによるイスラエルへのテロ攻撃、それに対するイスラエルの反撃により中東の紛争は拡大の一途を辿っております。この様な時、ロータリークラブの会員として何を為すべきかを考えると、答えが見当たりません。私達は平和を希求し社会への貢献をクラブの旗印に掲げています。しかし、この精神にはまず家庭、そして生まれてきた国を愛する心が根っこにあってこそだと思います。
わが国は戦後教育により、所謂自虐史観のもとで教育されてきました。特に近現代史については、あまりにも酷い教育がなされてきたと思います。しかし、わが国は実はそうではない2000年の悠久の歴史を持つ誇りある国家なのであります。
例えば1919(大正8)年、第一次世界大戦後の国際体制構築を協議するパリ講和会議において、わが国は国際連盟の規約に人種差別撤廃を明記するべきと提案しました。各国と交渉し、迎えた国際連盟委員会の最終会合の投票では16カ国中11カ国の賛成を得ました。ところが、委員会の議長であったウィルソン米国大統領は「全会一致でないため提案は不成立である」と宣言したのです。当然わが国の次席全権大使は反論しました。それに対しウィルソンは「本件のような重大な問題についてはこれまでも全会一致」ということを持ち出して否決したのです。しかしながら、わが国のこの提案は、黒人や少数民族などに深い感銘を与え、感謝・激励の手紙や電報が殺到したと言われます。この様なことは戦後全く知られておりません。
自分の国の歴史を知るということは、己を知るということであります。
そして家族を大事にし、自分の育った郷土・国家を愛してこそ、ロータリークラブが標榜する精神のもとでの事業を為していくことが出来ると思うのです。
私は会長の時期において、わが国の歴史に多大な影響を及ぼした中国の歴史を語ろうと思います。わが国の歴史、日本人の精神がどのように醸成されていったのかは、古代から宗の時代までの中国の歴史を知らずして語ることは出来ません。
自分の国の歴史への誇りに根差した上で、ロータリー精神を活かしていきたいと思います。